双日が歴史マンガ「総合商社 双日 未来を創造した先駆者たち」の第4巻「衝天」を発行しました。
2023.4.18.
第4巻では、双日の源流である鈴木商店、岩井商店、日本綿花がともに絶頂期を迎える様子が描かれています。
大正4(1915)年11月、金子直吉はロンドン支店の高畑誠一等に宛てた、現在「天下三分の宣誓書」と称されている長さ6メートル余にも及ぶ書簡の中で「三井三菱を圧倒するか、しからざるも彼らと並んで天下を三分するか、これ鈴木商店全員の理想とするところ也」と発しました。(下のマンガの左は、金子が「天下三分の宣誓書」を書こうとしている場面です)
鈴木商店ロンドン支店長の高畑誠一は当時の海軍大臣のチャーチル(後・首相)に呼ばれ、物資の供給を依頼されるも、高畑は50万ポンドという巨額の手付金を要求し、「高畑はカイゼル(ドイツ皇帝)のような男だ」と恐れられました。(下のマンガの右は、高畑とチャーチルが対面している場面です)
日本は貿易黒字、債権国に転じ、双日の源流3社は、貿易立国の礎づくりに大きく貢献します。鈴木商店は第一次世界大戦勃発による商品価格に暴騰に伴い大躍進を続け、大正6(1917)年に貿易年商が当時のGNPの1割に匹敵する15億4,000万円に達し、日本一の総合商社となりました。
大正4(1915)年、鈴木商店は帝政ロシア政府向けに受注した砲弾500万発の製作のため銅・亜鉛・鉛・錫等の精錬が必要となり大正5(1916)年、非鉄金属事業拡大のきっかけとなる日本金属(現・彦島製錬、日比製煉)を設立しました。
大正7(1918)年2月、岩井商店は大戦によりソーダの輸入が急減したことを機に国産化を決意し、山口県の徳山に日本曹達工業(現・トクヤマ)を設立。さらに同年5月、塗料の国産化を目指し、尼崎に関西ペイントを設立しました。鈴木商店も英国・マガディソーダ社が販売するケニアの天然ソーダの東洋における一手販売権を獲得し大正8(1919)年、ソーダ販売会社として太陽曹達(現・太陽鉱工)を設立しました。
鈴木商店の大番頭・金子直吉および社員たちが世界中を駆け巡り、日本の発展のために奮闘する様子を描いた圧倒的熱量の舞台「彼の男 十字路に身を置かんとす」の東京公演が4月16日(日)をもって大好評の内に終了し、4月20日(木)からは鈴木商店発祥の地・神戸市において神戸公演が始まります。
鈴木商店の社員たちの奮闘を描いた舞台を、このマンガとともにお楽しみ下さい。
歴史マンガ第4巻「衝天」については、下記の関連リンクよりご覧下さい。