鈴木商店こぼれ話シリーズ (56)「米国地方紙"ブルックリン・イーグル"にお家さんが紹介される」をご紹介します。
2025.7.24.
米国ブルックリン最大の日刊紙(当時)"ブルックリン・デイリー・イーグル紙"の1932年1月10日付特集ページに鈴木よねが紹介されました。
本記事を掲載した日刊紙「ブルックリン・デイリー・イーグル」は、1841年にブルックリンにて創刊し、1955年に廃刊となるまでの114年間継続して発行されてきました。地元ブルックリンのローカルニュースや日常生活だけでなく、国内外の出来事も掲載してきました。
"A woman tramples tradition to make her people great!" (社員のみんなを最高にするため伝統・慣習を覆す女性)として紹介。
鈴木よねを"自身の生まれ育った国に最大の利益をもたらし、人類全体に貢献した偉大な女性"の一人として取り上げられた。鈴木よねが紹介された大正12年当時の日本では、女性たちはビジネスや政府など家庭以外の活動に参加することなど夢にも思わなかった。女性の社会進出が極めて稀な時代に大企業・鈴木商店を経営するビジネスウーマンとしての側面のみならず、数万人(?)を超える社員の母親的な愛情をもって接し、社員からも尊敬、崇敬をもって信頼される人物として米国人には新鮮に映ったものと思われる。
彼女は、広大な商業および産業組織であっても、労働者や従業員に対する共感、理解、感謝を基盤とする政策のもとで機能し、成功することが可能であることを世界に示したと結んでいます。記事の詳細については、下記の関連資料(日本語翻訳)をご覧ください。
ブルックリンは、米メジャーリーグ球団・ドジャースがかつて本拠地を置いていたことで知られ、同紙は、1898年にニューヨーク市と合併するまで独立した都市として存在していたブルックリンの歴史を形作った国内外の出来事を報道してきました。ブルックリンの他にニューヨーク、ワシントン、パリ、ロンドンに支局を有するブルックリンで主要な機関の一つとなりました。(左の写真は、ブルックリン・イーグル新聞社;1916年頃)
1955年の廃刊から11年後の1996年、ブルックリン・デイリー・イーグルの名称は地元のコミュニティ紙"Brooklyn Daily Eagle & Daily Bulletin" (ブルックリン・デイリー・イーグル&デイリー・ブレティン)に日刊紙として復活。