鈴木商店こぼれ話シリーズ㊽「亀井堂総本店は、鈴木商店創業期の大の得意先」をご紹介します。」

2023.9.30.

 令和5(2023)年、創業150年を迎えた「亀井堂総本店」は、スクリーンショット (72).jpg亀井堂総本店.jpg明治6(1873)年、大阪河内出身の松井佐助が神戸元町の地に「亀井堂本店」を興したのが始まりで、ハイカラな菓子「瓦せんべい」を発売し、大好評を博しました。(写真は、創業期の亀井堂本店)

 一方、長崎での菓子職人の修行を終えて立ち寄った縁で、明治7(1874)年、神戸弁天浜に砂糖商「カネ辰・鈴木商店」を創業したのが鈴木岩治郎です。港神戸を舞台に華々しくデビューした松井佐助と鈴木岩治郎の二人が出会うのは、極自然の成り行きでありました。

 神戸の菓子店で修行した松井佐助は、焼き菓子に卵を入れることを考案し"瓦せんべい"を発売、明治23(1890)年東京で開催された第3回内国勧業博覧会に"神戸名産物"として出品すると大好評を博しました。卵をふんだんに使うことから"ハイカラせんべい"とか"ぜいたくせんべい"と呼ばれたと記されています。 

松井佐助・鈴木岩治郎.png「瓦せんべい」の材料は、小麦粉、砂糖、卵。砂糖商・鈴木商店にとって亀井堂は創業期の大の得意先となりましたが、亀井堂の店先でせんべいを焼く火鉢を挟んで佐助と岩治郎の二人がしばしば懇談していたと記述されています。(写真は、松井佐助(左)と鈴木岩治郎)

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