羽幌炭砿・大山祇神社の神輿が48年ぶりに復活しました。

2016.7.14.

mokosihukkatu.jpg地域特集「北海道(羽幌)」で公開中の羽幌炭砿の氏神・大山祇(おおやまづみ)神社の例祭で使用されていた神輿が、羽幌神社例大祭(平成28年7月8日~10日)にて48年ぶりに復活し、昨年9月、羽幌炭砿閉山45年を記念して開催された「羽幌炭砿大同窓会」を機に結成された大同窓会実行委員会の役員の内10名の方々がこの神輿((かつ)ぎました。あいにくの雨模様でしたが、午後1時から国道232号線の羽幌橋から羽幌神社にかけて数々の神輿が練り歩き、大いに盛り上がりました。冒頭の写真は、充実感一杯の、大同窓会用ユニフォーム姿の役員一同です。

かつて、羽幌炭砿の三つのヤマ(築別炭砿、羽幌本坑、上羽幌坑)では毎年、大山祇神社の例祭が催されていました。主力坑・築別炭砿では、辰巳橋から神社に至る参道の両側に数多くの出店が立ち並び、家族連れなど沢山の人出で大いに賑わいました。しかし、昭和45(1970)年11月の羽幌炭砿の閉山に伴い、今はこれらの賑わいはなく、ただ無人の神社の石段だけが静寂の森の中に続いています。 

大山祇神社祭3.jpg※この写真は、かつての大山祇神社の例祭での神輿の様子です。

羽幌炭砿閉山後に、かつての例祭で使用されていた神輿の一つが曙地区(*)の「生活館」内にひっそりと保管され、その存在は忘れられようとしていましたが、この度当記念館の羽幌地域担当の協力者の方々、羽幌子供みこし会の方々のご尽力により、改めて当時の神輿の存在が明らかになりました。そして、羽幌神社の多大なご協力を得まして神輿の復活が実現したものです。
(*) 築別炭砿の南西に位置し、かつては羽幌本坑・上羽幌坑の石炭を集約し、羽幌炭砿鉄道の曙駅から築別駅に向けて搬送するための中継地として重要な役割を果たしていました。

ooyamazumijinnjyamikosi3.PNGなお、この神輿は昭和30(1955)年頃に京都西陣の仏具店・竹重商店で制作されたものですが、保存状態は良好で、多少の手直しはなされましたが今なお黄金色の輝きは失われていません。

羽幌炭砿大同窓会の役員一同は48年ぶりの神輿の復活に感激もひとしおで、中には涙ぐむ方もおられ、来年も往時の炭砿の匂いが染みついたこの神輿を担ぎたいとの思いを強くされました。

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