辰巳会・会報「たつみ」シリーズ㉗「たつみ第27号」をご紹介します。

2021.9.22.

たつみ第27号表紙.png たつみ第27号は、「鈴木商店回顧50年記念号」として昭和52(1977)年8月1日に発行されました。昭和2(1927)年4月2日の鈴木商店破綻の運命の日から半世紀を迎え、「辰巳会」という新たな集いの場にかつての鈴木の戦士たちが集合した。また本号には、鈴木での栄光の日々を懐かしむ会員から多くの投稿が寄せられました。

鈴木商店回顧50周年特別投稿【1】

(1)「フェニックス鈴木」西川政一

 鈴木商店破綻後、鈴木残党の一人として新生・日商設立に参加した西川政一は、回顧50年を迎え、徒に"懐かしさ"や"思い出"に耽るのみでなく、過去の貴重な経験を生かし将来を築き上げたいと主張する。

(2)「還らざる河」小野三郎

 鈴木破綻時、ロンドン支店の実質責任者として支店閉鎖の整理に当たった小野三郎は、運命の日、本社から「商権は、三井、三菱に譲渡せよ」との指令を受け、昨日までしのぎを削ったライバルに商権を明け渡すという残務整理を進めた経験を語っている。

  (3)「洛北宝池 半世紀回顧大会所感」鈴木丸衛

  鈴木丸衛は、半世紀に亘って鈴木商店の同窓会的存在の「 辰巳会」が脈々と続いているのは、中国の古典「易経」に記される"善行を積み重ねた家には必ず思いがけない幸福が訪れる"(積善の家には必ず余慶あり)の故事の如く、鈴木が日本の産業の発展や貿易の振興に貢献したと例を挙げて、鈴木商店はまさしく"積善の家"に他ならないからと結んでいる。    (詳細は、上記の特別寄稿【1】をご覧ください。) 

◇鈴木商店回顧50周年特別投稿【2】

 (1)「半世紀の回顧」宇津木亥一

  たつみ第12号、第13号でスラバヤ(インドネシア・ジャワ島)での駐在生活の思い出を綴った宇津木亥一にとって、スラバヤは第二の故郷と呼ぶほど楽しく、懐かしい地であったが、4年余の勤務を終え、帰朝したその春が鈴木破綻の運命の日であった。その後、戦前の昭和18年から終戦までの二度目の海外勤務は、「日沙商会」のボルネオ・クチンでの ゴム園栽培事業から後半は軍に協力しての資源開発など波乱万丈の日々であった。

 (2)「西川文蔵支配人の激発」斉藤乕吉

  斉藤乕吉は、大正7(1918)年8月12日の鈴木商店本店焼打ちの直後、支配人・西川文蔵がロンドン支店長・高畑誠一宛てに二度に亘り長文の手紙を送ったことを明かしている。西川はこの米騒動について、米価高騰による社会不安に乗じて朝日新聞が事実を捏造して、米高は鈴木を主謀とする報道をしたことを明確に記述していると云う。この度、西川政一氏は、これらの書簡を含め岳父・文蔵の書簡をまとめ「神戸より倫敦へ」と題する冊子を刊行し、辰巳会会員に配布された経緯を記した。

 (3)「全国大会に思う」竹下富士松

  回顧50周年全国大会に臨んで竹下富士松は、これまでの50年は世の中の変遷が激しい時代にもかかわらず、辰巳会を通じて唯一変わらないものは人の情けだと実感している。かけがえのない人々との心の連なり、敬愛と友情に結ばれた「辰巳会」の限りなく続くことを願いたいと云う。

 (4)「五十年前の運命の日の思出」高橋宇三郎

  長崎高商出身で帝人に入社した高橋宇三郎は、入社に際し、恩師の紹介状を持参して久村技師長の面接、また愛媛西条中学で高畑誠一と同期だった河上文部政務次官より高畑宛の紹介状を持って鈴木商店に出向き、帝人佐藤法潤社長、内海専務の面接を受けた経緯を綴っている。しかし、入社1年目に生涯の職場として選んだ鈴木商店が破綻するという青天の霹靂に遭遇した。 (詳細は、上記の特別寄稿【2】をご覧ください。)  

◇「女房の式目(分限の礎)」鈴木よね刀自座右の銘

 安永2(1773)年、徳川10代将軍・家治の時代に出された町家の教訓書「町家式目 分限玉の礎」のうち、大阪町家の女房の心得「女房式目」があり、鈴木商店のお家さん・鈴木よねはこれを座右の銘としていたと云う。(詳細は、下記の関連リンクをご覧ください。) 

◇「神戸市の産業歴史展だより」

 神戸開港(慶応3(1868)年1月1日)110年(当時)を記念して神戸市は、「神戸市産業歴史展」を開催。辰巳会は、鈴木商店のれん、日米船鉄交換記念置時計など鈴木商店関係品を出展協力した。(詳細は、下記の関連リンクをご覧ください。)

◇「回顧50周年を飾る辰巳会全国大会」

 昭和2(1927)年4月2日の鈴木商店破綻から50年目を迎え、「鈴木商店回顧50周年辰巳会全国大会」が5月12日、"国立京都国際会館(京都市左京区)に会員212名の出席を得て開催された。高畑(誠一、会長)、永井(幸太郎)の両長老も参加され、ゲストとして神戸大教授・桂芳男氏、作家・藤本光城氏他を迎え、出席者一同は、運命の日からの星霜50年に思いを馳せた。(詳細は、下記の関連リンクをご覧ください。)

◇「神戸新聞『海鳴りやまず』の出版」

 来年、昭和53(1978)年が神戸商工会議所誕生100周年に当たることから、神戸新聞社では、「海鳴りやまず」を連載中、そのうち「神戸近代化の主役たち」と題する"第一部"を本年7月に刊行することが決定した。(詳細は、関連リンクをご覧ください。)

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