②旧米沢高等工業(現・山形大学工学部)・秦逸三教授記念展示室

化学遺産に登録された秦逸三の実験室

明治43(1910)年に開設された米沢高等工業学校の本館建物は、明治41(1908)年7月着工、明治43(1910)年7月に竣工された。同校に教授として赴任した秦逸三は、専用の研究室で人造絹糸の製造を研究し、日本で初めて人造絹糸の国産技術を確立する。また鈴木商店は秦の研究のために、同校に寄付をしている。

同校は、昭和24(1949)年5月学制改革により山形大学工学部となり、旧米沢高等工業学校本館は昭和48(1973)年6月、国の重要文化財に指定され、資料館として公開されている。

資料館には、紡織科、色染科、応用化学科、機械科、電気・通信科など学科ごとの展示室と並んで「秦逸三教授記念展示室」がある。同記念展示室には、秦教授の研究遺留品(木製実験道具,ガラス製紡糸ノズル,遺留人絹糸)と帝国人造絹糸(株)米沢工場初期の人絹糸等々が展示されている。

平成22(2010)年には、日本化学会により下記三点が化学遺産(第5号)として登録された。
(1)旧米沢高等工業学校(現・山形大学工学部)旧秦研究室遺留品のレーヨン糸、ガラス製ノズル、実験器具
(2)米沢工場初期の人絹糸
(3)米沢人造絹糸製造所創業時の木製紡糸機模型

東日本大震災で一部被害を受けた旧米沢高等工業学校本館は、平成25(2013)年8月から平成27(2015)年3月まで耐震補強、屋根、外壁補修工事を実施し、平成27(2015)年10月より一般公開を再開した。

関連資料

  • 旧米沢高等工業学校本館(現・山形大学工学部資料館)
  • 秦逸三教授記念展示室(正面には金子直吉、秦逸三、久村清太の写真が、右の展示台にはビスコース人造絹糸製造模型が展示されている)
  • 実験器具

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