②南朝鮮製紙

豊富な葦草を原料とする曹達パルプから高級印刷紙の工業化を目指す

所在地:朝鮮慶尚南道(キョンサンナムド)東萊郡亀浦面亀浦里81(現在の韓国釜山広域市)

設立:大正11(1922)

釜山付近洛東江沿岸一帯に繁茂する葦草からパルプ原料の製造を目的として大正3(1914)年、南朝鮮製紙の前身「朝鮮繊維工業所」がスタート。技術改良の目途が立ち、同工業所を廃止し新たに大正11(1922)年に「南朝鮮製紙」を資本金100万円にて設立。葦草から曹達パルプを月産150トン作り、高級印刷紙を製造して三菱製紙、小倉製紙等へ売り込みを図ろうとした。

従来、英国など高級輸入パルプに独占されていた洋紙市場に乗り出す計画で、"葦草パルプ前途有望"と報じられた。(大正12(1923)年7月28日 神戸新聞)しかしながら事業化半ばで、鈴木商店が破綻したため同計画は中止に追い込まれた。

 

関連資料

  • 釜山・洛東江(ナクトンガン)河口の葦原
  • 釜山

TOP