⑮鍵野常治邸

有形登録文化財に登録された木造和風洋館住宅

阪急電鉄神戸線「御影駅」近くの住宅地に建つ鍵野邸は、大正13(1924)年鈴木商店社員であった鍵野常治が建てた木造2階建て地下1階の和風洋館住宅である。建築に先立ち大正12(1923)年12月4日、建築届承認が地元警察署より交付されていたことが興味深い。

鍵野常治は、明治15(1882)年生まれ、旧制東京外国語学校(現・東京外国語大学)清語(中国語)科中途の明治38(1905)年、陸軍に入隊し通訳として日露戦争奉天会戦に従軍、翌年復学の後再度入隊し、明治41(1908)年除隊した26才の鍵野は時鈴木商店に入社。軍隊での人脈と語学を生かし、貴重な人材として活躍した。

鍵野邸は、現在常治の孫娘が守っており、木造在来工法による貴重な建築物として国の有形登録文化財に登録された。(2016年2月25日)

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