⑧七飯農場 

男爵いも、西洋りんごの発祥地・七飯村に農場を経営

鈴木商店七飯(ななえ)農場は、函館市外七飯村鳴川116(現・函館市亀田郡七飯町)にあった。 

函館郊外の七飯村(現・函館市亀田郡七飯町)が全国的に知られるようになったのは、開拓使の時代に明治政府が東京、七重(七飯)、札幌、根室の4か所に試験農園を設置したことによる。

北海道の気候風土には、アメリカやヨーロッパの農法が適しているとの判断から官営農園の設置を進め、七重村には「七重官園」が設けられ明治4(1871)年から入植が始まり、西洋りんご、洋ナシ、グーズベリー、さくらんぼ等の果樹栽培が西洋式農法で始められた。

官営事業は、明治中期まで継続されたが、官園は明治20(1887)年以降、民間へ払い下げが始まった。七重(七飯)村は北海道南部の中でもその環境が農業に適していることから特に農業が盛んな地域である。七重(七飯)村鳴川は、男爵川田竜吉に由来する男爵いも発祥の地でもあり、日本における西洋りんご生産の発祥地としても知られている。

鈴木商店七飯農場においても男爵いもやりんご等の果物を生産していたものと推測される。

関連資料

  • 男爵いも発祥の地・七飯町鳴川
  • 七飯町鳴川のりんご農園
  • 七重官営事務所(七重小学校)(七飯町歴史館蔵)

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