上羽幌坑の索道貯炭場

上羽幌坑の石炭搬出面の問題を解消するための施設

上羽幌坑は羽幌本坑開坑の一年前、昭和22(1947)年8月に開坑した。炭層、坑内状況もよく将来有望な炭鉱であったが、雨雪により道路がすぐにぬかるみ道と化す立地の悪さから石炭の搬出は困難を極めた。

さらに、上羽幌坑には選炭施設もなかったため昭和24(1949)年8月、会社は貯炭場と「上羽幌坑―羽幌本坑」間2.9kmの石炭を運搬する索道(*)を建設した。

続いて翌昭和25(1950)年2月に「羽幌本坑―曙」間3km余りの索道も完成。これにより、上羽幌坑(索道) ⇒ 羽幌本坑(索道)  ⇒ 曙駅(羽幌炭砿鉄道) ⇒ 築別駅というルートが確立され、石炭搬出面の問題が解消された。

(*)運搬が困難な山頂と山麓、山間の谷間などに鋼索を架設し、これに運搬器をかけて動力か運搬器そのものの重量を利用して石炭などを運ぶ装置である。

                                   

                         

                      


  • 上羽幌坑の索道貯炭場跡(平成25年頃)
  • 上羽幌坑の索道貯炭場跡(平成24年月)
  • 上羽幌坑の索道貯炭場(正面)と索道(左)(当時)

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