鈴木よねの日記「日用ひかえ」シリーズ⑤「母の33回忌法要 / 姫路へ母の墓参り 」をご紹介します。

2025.10.25.

 article1.00162.00000001.jpg姫路寺町の町並.jpg大正3(1914)年11月1日&11月15日の両日は、お家さん・よねの長兄二代目西田仲右衛門の配偶者の母親の法要と自身の母親の墓参りを記録したもの。(下記の書下ろし文をご覧ください。)

「11月1日  大阪西田母上の33年に相当するに付き法事いたされ参る ヒサ、岩治郎下女すて其の時三和にておとしさんに会う事」

「11月15日  姫路東山へ母のおはかへ参る ヒサ、千代、まさ江、おとしさん、藤田連れて行く事 その時本籠寺へと神戸様と菓子持参にて藤田に挨拶にいたす事」  (左は姫路旧寺町の町並)

 よねの長兄西田仲衛門は、家業の漆製造業を継がず神戸に出て"洋銀両替商"として成功し、神戸(株式)取引所の常任委員として活躍した後、大阪に舞台を移し"堂島の大砲の親分"と異名をとるほど相場の世界で成功を収めていた。大正3年11月1日は、よね62歳、常日頃から鈴木商店を支援してくれる兄仲衛門の義母の33回忌法要を営んだことが記されている。

 同月15日には、姫路東山の実母の墓参りに出かけたことが記されている。東山には、西田家菩提寺"本籠寺"があり、度々墓参に訪れている。本籠寺は、現在は実在していない。

関連資料

関連リンク

TOP