第三橋梁のレールによる橋台の補強部分  (平成26年7月) 

築別駅を出発した羽幌炭砿鉄道の列車が、3番目に渡る橋である。第三橋梁は橋桁に加えて橋脚にも不自然さが目立つ。まず橋桁であるが、異なる二つの橋桁が連結されており、勤倹橋から眺めると向かって右側の橋桁の方が左側に比べて縦幅が長い。さらに、右側の橋桁の色が赤系なのに対し、左側は白系である。次に橋脚であるが、明らかに径間 (各橋脚の間隔)が不揃いであることが分かる。戦時下における建設資材の調達難を、今に伝える橋梁の姿である。 さらに、この第三橋梁については、その橋台(橋を支える構築物) の部分が線路のレールによって補強されている様子を目にすることができる。そのレールの刻印を確認すると、明治40(1907)年製と大正2(1913)年製であることが分かる。なお、このレールには「S」の文字が入った社章が刻まれており、その形状から八幡製鉄(現・日本製鉄)で製造されたものであることが判明した。(「S」は「SEITETU」の頭文字である。) 一見すると単純な構造ではあるが、今から100年以上前に製造されたレールがこの橋を支え続けて来たこと思うと感慨深いものがある。                                                 

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